ゲーム化する世界: コンピュータゲームの記号論
ゲーム化する世界: コンピュータゲームの記号論 (叢書セミオトポス)
日本記号学会(編集)
https://calil.jp/book/4061497189
https://gyazo.com/b7d50f36f3590c810b1cf5cc9454c55b
紹介
◆ゲームは私たちをどこへ連れてゆくのか◆
テレビゲーム、コンピュータ・ゲーム、オンライン・ゲームと、世の中、いまや「ゲーム」全盛です。スポーツはもちろん、買い物から金儲け、学問まで、すべてが「ゲーム化」しているといってもいいでしょう。人はなぜゲームに夢中になるのか。ゲームは私たちをどこへ連れてゆくのか。ゲームと現実の区別がなくなるという危惧は本当か、……など、ゲームと現実をめぐるさまざまな問題を、記号論的な視点から考察します。また、ファミコンゲーム出現以前の、ゲームを作る人と楽しむ人が分離していなかった時代を、ハドソンの創業者・三遊亭あほまろ氏(噺家ではありません)にお聞きした「マイコンゲーム創世記」は、物作りの魅力にあふれていて、とても楽しいです。そのほか、香山リカ氏の寄稿など、魅力満載の新装「セミオトポス」第二弾です。
目次
ゲーム化する世界 目次
刊行によせて 吉岡 洋
「ゲーム化する世界」がもたらしたもの、もたらしつつあるもの 松本健太郎
第一部 マイコンゲーム創世記
対談 マイコンゲーム創世記三遊亭あほまろ×吉岡 洋 
対談「マイコンゲーム創世記」を終えて 吉岡 洋
第二部 ゲームの存在論―その虚構世界の複合的なリアリティをめぐって
ビデオゲームの記号論的分析―〈スクリーンの二重化〉をめぐって 吉田 寛
スポーツゲームの組成―それは現実の何を模倣して成立するのか 松本健太郎
(コンピュータ・)ゲームの存在論―その虚構性と身体性 河田 学
対論を終えて 前川 修
第三部 オンラインのなかのコミュニケーション―ゲーム、カウンセリング、コミュニティ
オンラインゲームとコミュニティ 田中東子
オンライン・カウンセリングの可能性と限界 香山リカ
オンラインとオフラインのはざまに―ゲームにおける「動能機能」 小池隆太
第四部 ゲーム研究の展望
ゲーム研究のこれまでとこれから─感性学者の視点から 吉田 寛 
第五部 記号論の諸相
H・G・ウェルズ『タイムマシン』における時間概念
―タイムトラヴェル=タイムマシン考察のために 太田純貴
パースにおける「進化」概念とそのあらたな解釈 佐古仁志 
フェリックス・ルニョー論─写真を通じた身体の変容と更新 松谷容作
あとがき 松本健太郎
山口昌男さんの死を悼む 吉岡 洋
資料 日本記号学会第三一回大会について
執筆者紹介
日本記号学会設立趣意書
装幀―岡澤理奈
装画―尹 貞仁